世代ごとに見る整形外科の疾患

ご高齢者に多い疾患

ご高齢者の体は加齢により、筋力低下や関節痛、骨密度の低下など様々な不調が引き起こされます。骨粗鬆症や腰椎圧迫骨折などがその代表です。

また、運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態の事を、ロコモティブシンドローム(運動器症候群)といい、進行していくと介護が必要となるリスクが高くなります。

変形性膝関節症等は、悪化してしまうと日常生活に多くの制限が出てきます。ご高齢者のかかる疾患の多くは、生活の質(QOL)を著しく低下させてしまいます。

些細な不調だからと放置してしまうと、後に重篤な疾患に発展することもあります。気になることがありましたらご相談ください。

ご高齢者に多い疾患として、次のものが挙げられます。

骨粗鬆症(大腿骨転子部骨折・橈骨遠位端骨折・腰椎圧迫骨折) ●腰椎すべり症 ●腰部脊柱管狭窄症 ●変形性膝関節症 ●変形性股関節症

 

○日常生活で気を付けること○

・ご自宅の階段に手すりを付けるなど、体にかかる負担を軽減できるような生活を心掛けましょう。また、お散歩や適度な運動を行うことも大切です。

・定期的に医療機関を受診して体調をチェックすることも重要です。疾患が進行してしまう前に治療を開始することができれば、生活の質(QOL)を一定に保ち続けることも可能です。

 

 

 

 

 

成人の方に多い疾患

大人になると、お仕事で同じ姿勢を続けるなど特定の体の部位に負担をかけてしまうことが多くなります。

その結果、腰痛や肩こりなどが発症し、痛めた部位をかばい続けてしまい、体の他の箇所にも不調をきたしてしまうこともあります。

また、食生活の偏りによる痛風や、特定の動きを継続することによる腱を使い過ぎなどで引き起こされる腱鞘炎など、普段の生活の乱れが体の不調として表れることもあります。

体の不調は放置をしていると悪化することがありますので、まずはお早めにご相談ください。

※赤門整形では、働いている方でも治療・通院しやすいよう平日は19時までリハビリ治療(物理療法)を行っております。

成人の方に多い疾患として、次のものが挙げられます。

●腰痛症 ●椎間板ヘルニア ●頚椎捻挫 ●肩関節周囲炎(四十肩、五十肩)●腱鞘炎 ●バネ指 ●痛風 ●外反母趾 ●関節リウマチ ●野球肘(テニス肘)

 

○日常生活で気を付けること○

お仕事などで、座りっぱなしや立ちっぱなしなど、同じ体勢を長時間続けなければならない場合には、定期的にストレッチをするなど、体をリラックスした状態にするようにしましょう。

また運動不足も体の不調を引き起こす原因となります。定期的に無理なく適度な運動をするようにして健康維持を心がけましょう。

 

 

 

 

 

こどもに多い疾患

こどもに多い整形外科疾患としては、打撲やキリ傷、骨折や捻挫などの外部的な要因によって引き起こされるものと、先天性の疾患があります。

体の組織がまだ未成熟なこともあり、些細な事でも大きな怪我に繋がることがあります。

また、部活動やスポーツなどで活発な活動をしますが、体の成長が追い付いていないのに無理な運動を続けてしまうと体に大きな負担をかけてしまいます。

負担をかけ続けてしまうと、オスグッド病や野球肘などを発症してしまう場合もあります。

我慢してしまったり放置しておくと、将来的に障害を残す場合もあります。少しでも気になることがありましたらご相談ください。

こどもに多い疾患として、次のものが挙げられます。

●スリ傷、キリ傷 ●骨折、打撲 ●捻挫 ●成長痛(オスグッド病など)●肘内障 ●野球肘(テニス肘)●腰椎分離症

 

○日常生活で気を付けること○

こどもの外傷や疾患を防ぐためにはまず、大人がしっかりと見ていてあげることが重要となります。

また、こどもは通院を嫌って体に不調があっても訴えないことがあります。体の不調を放置し続けてしまうと、体が成長する際に骨などにも様々な問題が生じる場合があります。

周りの大人は、「歩き方がおかしい」「よく転ぶ」「肩があがっていない」など、些細な変化にも注意してあげてください。